2023年02月28日サンキ建設 布垣 友義
前回に続き「暖房機器」「高断熱・高気密住宅」の主暖房にはどれが向いているのでしょうか。についてです。
多くの暖房機器は「1」のエネルギーを使って「1」の熱を発します。
一方最近の省エネエアコンは「1」のエネルギーを使って「5~7」の熱を発します。
「そんなことあり得るの?」という声が聞こえてきそうですね。
エアコンはHEATPUMP(ヒートポンプ)式といわれていますが、まさしく言葉の通りで「熱」を「押し込む」機械なのです。
カタログの後ろの方の細かく性能を書いた仕様表に「通年エネルギー消費効率APF]という覧があります。簡単に言うと「APF」が5だったら、消費電力の5倍のエネルギー分の空調を行うという意味です。
HEAT20のG2レベル(断熱等級6相当)なら、令和4年3月まで最高等級だった4と比較して、暖房負荷は約55%削減できているので、エアコンを使うのが一番効率がいいと言えるのです。
衝撃的なのは、カタログに記載されている広さの目安(おもに〇~〇帖と書かれている)についてです。
この基準は1954年に制定されており、それから変更されていないのです。左の帖数は木造平屋南向き、右の帖数は鉄筋のマンション南向きの中間階を基準にしています。
家の性能は大幅に向上しているのにエアコンの帖数の目安は変わっていないのです。
電気屋さんへエアコンを買いに行って、「木造で18帖です」と言えばオーバースペックのエアコンを買うことになります。でも電気屋さんが悪いとは言えません。その家がどれだけの性能の家なのかわからないからメーカーの基準の大きさのものを勧められるのです。もし効かなければクレームになるのですから。
これからの「高断熱・高気密住宅」のエアコンはその家を設計した設計士さんに決めてもらうのが一番ということです。
家創りの順序や業者の特徴などなどは
「家創りのイロハ」のページ で詳しく説明しています。