2024年11月10日サンキ建設
窓とは、建物の外壁や屋根に設けられる開口部で、
採光、換気、通風、眺望などの役割があります。
近年の高性能住宅では、高気密・高断熱化が求められており、
それを実現するためには高性能の窓が欠かせません。
窓は大きくガラスと枠(サッシ)の二つで構成されおり、
それぞれにいくつか種類があります。
ガラスの枚数で分類すると、単板ガラス(1枚)、複層ガラス(2枚)、
トリプルガラス(3枚)の3つがあります。
枚数が増えるほど断熱性能が高くなり、価格も高くなります。
ガラスそのものにも種類があり、
近年の高性能住宅で主に使用されているのは
Low-E複層ガラスと呼ばれるものです。
ガラスにLow-E膜という特殊な金属膜をコーティングしたもので、
通常のガラスより断熱、遮熱性能が高いガラスになります。
「日射遮蔽型」といわれる、室外側にLow-E膜がついているものは
外部側で日射を遮蔽するため、特に夏の温度上昇を防ぐのに効果的で、
「日射取得型」といわれる、室内側にLow-E膜がついているものは
日射を室内にとりこむため、冬の室内温度を保つのに効果的です。
冬場の暖房費を抑えるために
南面には日射取得型を使用し、日中の太陽熱を取り込みます。
夏場の冷房費は少し上がりますが、1年のトータルでみると
冷暖房費を抑えることができます。
南以外の面は夏場の日射の侵入を防ぐため、日射遮蔽型を設置します。
ただし、南側の窓に日射が当たらないような敷地条件の場合は
南側も日射遮蔽型を使用します。
敷地と建物の条件を1棟ずつ検討することが重要です。
枠(サッシ)は材質によって4つに分類されます。
・アルミ枠
安価でコストパフォーマンスに優れていますが、熱を伝えやすく
結露が起こりやすいといったデメリットがあります。
・アルミ樹脂複合枠
アルミと樹脂を組み合わせた枠で、外側をアルミニウム、
内側を樹脂としている場合が多く、性能・値段はアルミ枠と
樹脂枠の間くらいです。
・樹脂枠
近年の高性能住宅では主流になっている枠で、断熱性や
防音性が高く、結露も発生しにくい素材です。
・木製枠
意匠性に富んでおり樹脂枠以上に断熱性能も高いですが、
樹脂枠よりもさらに高価になります。
窓は高気密高断熱住宅を実現するための大事な要素のひとつです。
住まいの外と中がつながる場所であり、壁に比べて外部の影響を
受けやすい場所でもあります。
それぞれの窓の特徴を理解して、敷地条件や生活スタイルに
合った窓を選び、快適な室内環境をつくりましょう。
窓の選び方や、窓を設ける位置などについては
次回以降に詳しく解説していきます!