2023年03月14日サンキ建設 布垣 友義
パッシブデザインとは、自然のチカラを最大限にいかして家を快適にするという設計手法です。
●日射取得(日射熱利用)とは、冬に太陽の日射熱を利用して室温を上げる手法です。
●日射遮蔽とは、日射遮蔽とは逆に、夏の日差しを遮って室温が上がるのを防ぐ手法です。
●自然風利用とは、春秋の気候の良い時期に、空気は温められると上昇し冷やされると下に下るという特性を利用し、窓や吹き抜けを適切な位置に配置することで自然風を利用し家の中の通風を計画する手法です。
●昼光利用とは、昼間の自然光を高窓や吹き抜けから室内に取り込むことで心地よい空間を作り、照明に頼らなくても快適に生活できる明るさを目指します。
●断熱・気密はパッシブデザインにおいて最も重要な要素と言え、上の4つの特徴を理解し快適な環境を保持するための必須条件と言えます。
以上の5つとコストをバランスよくまとめることが重要で、まさしく設計者の腕によって大きく変わってきます。
同じ素材を使っても料理人によって味が大きく変わるのと同じ考え方です。
それに加え、「地域」「立地」「住まい手の考え方」を加えて、設計するのがベストではないでしょうか。
大量に効率よく生産するために、どこかで建てた家の図面(規格住宅)を再利用するのはちょっと違いますね。
例えば、同じ南向きの敷地でも、隣家の接近度合い、高さや窓の位置、道路の状況といった立地によって、日射や風のあたり方が違います。
住まい手の家族構成、年齢、健康状態、職業や生活時間帯などによっても変わってきます。
1つとして敷地や住まい手が同じということはありません。
敷地を見ずに設計するなんてもってのほかです。良い設計士は、必ず敷地に立って近隣の状況や日の当たり方、風の流れ方をじっくり観察し、写真を撮りまくって、「敷地を読む」ということを重要視します。
その難題をいかにしてバランスよく設計するかは、設計者の心意気と経験で大きく変わるのです。
それを「つらい」と考えるか「楽しい」と考えるか、良い設計者に出会えるかどうかで大きく変わってしまいます。
良い設計士とめぐり合えるかがいかに重要かということです。
家創りの順序や業者の特徴などなどは
「家創りのイロハ」のページ で詳しく説明しています。