2023年01月13日サンキ建設 布垣 友義
家を建てようと思ったとき考えられる先は、大きく分けて次の4つに分けられます。
・ハウスメーカー
・設計事務所
・不動産屋
・工務店
それぞれに、特徴がありメリット・デメリットがあります。一概にここが正解というのはありません。
そのお施主様にとっての正解がそれぞれ違うのです。
工務店と一口に言っても、実はいろいろなパターンがあります。
では、誰にたのめばいいのかを絞っていきたいと思います。
今回のテーマは、「高断熱高気密でこだわりの住まいを建てるなら、誰にも頼むのが正解か」
つまり、「高断熱」かつ「高気密」かつ「こだわり」かつ「住みやすい住まい」の要素を「適当な価格で」建てるには「誰に頼むのが正解か」です。
では話を進めていきましょう。
「高断熱」にするには、
簡単に言えば、断熱性能を上げれば「高断熱」になります。
熱損失が大きい「窓」の性能を上げる。オール樹脂サッシやトリプルガラス、木製断熱サッシを採用する。
「床、壁、天井、屋根」の断熱性能を上げる。性能の高い断熱材を採用する、厚みを増やす、ダブル断熱にする。
といったところです。
これは設計段階で数値で表すことができます。しかし、その性能を設計通りに出すには、熟練した施工能力と施工監理力がないと出せません。
例えば、袋入りグラスウールは、筋交いや構造金物、コンセントボックスがある柱と柱の間に詰めていくときに隙間なくきっちり詰め込んでいくのは、無茶苦茶難しい作業です。
また現場吹付の発泡系断熱材は比較的隙間なく施工できてそうですが、100倍発泡のものは空げきが出来たり、施工時に壁厚より膨らむので表面の固まる部分を削り取ることになります。
また硬質なので地震などで建物が揺れると揺れに追従できなく割れてしまうことがあります。
そうすると隙間ができるので気密性能が極端に落ちることになります。
他にも30倍発泡のものやセルロスファイバー、羊毛、袋詰めされていないグラスウール、ロックウール、硬質ウレタン系のボード等々多くの種類があります。
それぞれに長所欠点があるので、なにが良いかを判断する知識がありかつ正しく施工できる職人なのかや現場監督の監理力が必須となります。
「高断熱」にするということは、冬には温かい熱を夏には冷えた熱を逃がさないようにするのですが、逆を言えば冬に太陽の熱が入ってこなくなるということです。
京都では冷房より暖房の方が光熱費は高いので、冬には太陽光を取り入れることが重要になってきます。
これは全く逆のことを言っているわけですが、この理屈を理解して、冬の日射取得・夏の日射遮蔽と断熱をバランスよく設計するだけで光熱費は大きく変わってきます。
また、いくら断熱性能を上げても、気密性能が低ければ意味がありません。次回は「気密」について説明します。
「高断熱」の家を設計・施工するには、十分な知識や経験、新しい商品知識を得るための意欲や判断力、設計力、現場監理力、それらのことをするための時間的余裕があるかによって大きく変わってきます。
家創りの順序や業者の特徴などなどは
「家創りのイロハ」のページで詳しく説明しています。