2012年10月16日サンキ建設 布垣 友義
新築や改築の許可がおりない既存の建物を再生するには、
建築関連法令に抵触しないように考えながら計画をたてていきます。
お施主様のご希望を考慮に入れるのはもちろんですが、
法令上の違反にならないようにするにはどうすればいいのか。
もちろん、耐震や防火性能の向上も大きなポイントとなります。
この計画段階で方針をきちっとたてておかないと、
違反建築となり是正命令を受けたりすることになりかねません。
建設業者にも、十分な知識と経験が要求されます。
今回の建物は、
過去に他の場所で工事をさせていただいたことのある
お施主様でしたので、信頼関係が出来上がっており、
スムーズに計画をたてることが出来ました。
築年数不詳の連棟の建物ということもあり、
想定通り、構造材も細く、かなり腐朽していました。
この年代の建物は基礎らしい基礎はなく、
石の上に柱が乗っているという建て方です。
よって、基礎の補強から着手します。
次に腐っている柱を補強したり、当該部分を差し替えたりしていきます。
当然、梁も細いので補強を行います。
こうして、古い部分を残しながら、補強します。
全て入れ替えた方が早いのですが、法律に触れないようにするためです。
写真ではわかりにくいのですが、
耐震補強も同時に行っています。
手間はかかるのですが、一つ一つ丁寧に、
構造躯体を補強して行きます。