2011年10月14日サンキ建設 布垣 友義
茶道には 表千家、裏千家、武者小路千家 という三千家があるのをご存知だと思います。
この三千家を総じて千家と呼んでいるのですが、
その千家の流れを汲む茶の湯の道具を、代々にわたって制作する人たちを「職家」と呼び、十の職家からなることから、一般には「千家十職」 とも呼ばれています。
表千家のホームページでは、
「茶事や茶の稽古に必要なすべてを、各家が分担して調製し、家元や茶の湯愛好者のもとめに応じています。また、茶の道具の基本・基準としての千利休の好みによる形や色が、「職家」の各家で守られ、それぞれの時代の創意工夫が加えられ、今日に伝えられています。このことが「千家十職」の核にあたる意義といってよいでしょう。
また、茶の湯の道具を制作する職家たちは、ただ単に伝統を固守するだけではなく、自らの創造性や創造意欲を、使い手の利便性や注文主の意向をふまえながら、新しい道具制作に生かしているのです。ここに、永い歴史を背景にした職家の独自の立場や気構えがあり、いわゆる芸術作家との違いがあるといえるでしょう。」
と紹介されています。
その十職の中の「塗師」として「中村宗哲」氏がおられます。
この度、その十三代が襲名記念展を高島屋で開催されましたので、
お祝いに寄せていただきました。
「棗」「炉縁」「香合」「食籠」「盆」などだけではなく、
妹・4代「諏訪蘇山」氏(陶芸家)との合作にも取り組まれ、十三代の意気込みを感じる作品展でした。
襲名記念
十三代 中村宗哲展 の冊子
(高島屋美術部発刊)
京都に住んでいると「茶道」「華道」「詩吟」「剣舞」「焼き物」「芸」などの文化にたずさわる方々に接する機会が多く、あまり意識しないで生活をしていますが、京都という町は文化が凝縮された町だとあらためて感じました。
建築に携わる人間として、新しい物はどんどん取り入れながらも、京都の心も受け継いだ建物を建てていきたいと思っています。