京町家のしつらえ・デザイン

京町屋の設え 格子

2011年10月05日サンキ建設 布垣 友義

京町家といえば「格子」を連想される方が多いと思います。

もともと戦国時代に防御の目的から考えられたと言われる格子ですが、
光や風は通すが視線は遮るので現在までも受け継がれています。
脱エコの住宅にはもってこいの「しつらえ」ではないでしょうか。

その格子、気にしなければ分かりませんが、
色々なデザインがあるのをご存知ですか。

上部がきりとられた「糸屋格子」
繊細な「仕舞屋格子」
太い連子の「麩屋格子」「炭屋格子」
重い商品を扱う店には「酒屋格子」「米屋格子」
など職業によって使いわけられたり、
形態によって呼び分けられたりします。
太い格子と細い格子を組み合わせた「子持格子」
その上部を切り落とした「切子格子」
細い格子が連なる「細目格子」
また「親子格子」「板目格子」「連子格子」・・・

職場と住居を併用するのが基本の
京町家ならではの使い分けだったのでしょう。

現在では、このような使い分けは少なくなり、
街並みや好みで使われることが多くなってきましたが
格子が連なる京の街並みを大事にしていきたいものです。

今では少なくなってきた京町家ですが、
花街や新町、西陣界隈ではまだ多くの京町家が残っています。
秋の一日「京町家」見学はいかがですか。




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